水分補給が大切でも一度にまとめて飲んでしまうのは良くありません。
からだが吸収できる量は限られています。
水を飲んだ時に体が必要とする量を吸収したら、残りは尿や汗として排出されるため、腎臓にダメージを与えかねません。
そのため、100〜150㎖程度の水をこまめに飲むのが良いとされていていますので、一度に飲む量はコップ一杯程度が良いと言われています。
※ 食前に水をたくさんとり過ぎてしまうと胃液が薄まり、消化しにくくなってしまいますので、ご注意ください。
また、こまめに飲み物を継続的に飲むことは、風邪や感染症予防の効果も期待できます。
鼻や喉の粘膜には異物を排除する防御機能が備わっており、この機能は鼻腔の線毛運動と粘液の量によって支えられています。
喉や気管・鼻の湿り気が無くなると、付着した異物(細菌やウイルス)を外に押し出す繊毛活動がうまく働かなくなるため、風邪や感染症にかかりやすくなります。
水分を少しずつ継続的に補給することは、喉・鼻の粘膜の乾燥を予防することにもなり、喉・鼻に付着しているウイルスを洗い流し、胃酸で死滅させることができます。
さらに言うと、繊毛活動の一つに“たん”が出るという作用がありますが、脱水により“たん”が出せなくなり、肺炎を引き起こす場合もあるそうです。
このように、こまめな水分補給は「からだを病原体から守る」ためにも、とても重要なことになります。
とくに、体内の水分量が少なく、もともと脱水症状になりやすい高齢者は、こまめな水分と電解質の補給が重要となりますので、適切な水分摂取を行っていきましょう。
※腎臓や心臓等の疾患治療中の方は、水分摂取量は主治医の指示に従ってください。
【こまめな水分補給のコツ】
こまめな水分補給のコツは、1日のなかで飲む時間をあらかじめ決めておくことです。
一度に多く水分を補給しても、体がうまく吸収できずに尿として排出されてしまうため、少しずつ継続的に飲む「点滴飲み」が効果的です。
1時間ごとに100㎖の水分補給をするなどを意識的に行うと良いでしょう。
あるいは、150㎖の水を1日8回に分けて飲むと、150㎖×8回で合計1.2?の水分補給をすることができます。
① 起床時
② 朝食時
③ 10時ごろ
④ 昼食時
⑤ 15時ごろ
⑥ 夕食時
⑦ 入浴前後
⑧ 就寝前
利尿作用があるお茶やコーヒーは水分補給には適していません。
常温の水や白湯がおススメです!!
これからの季節におススメのドリンクをご紹介したいと思います。
